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JZX90ファイナル変更続き


左が4,1用ドライブピニオン。

MX83と言うマークⅡの3000cc用の部品です。

ここからでは分りませんが、シャフトの太さや長さは右の90純正と同じ。

ただし着いているテーパーベアリングの形状が微妙に違う・・・

ベアリングとシャフト間に着くシムはほぼ同サイズでした
それぞれのデフキャリアから取り外したベアリングレースです。

傷が着かないように慎重に、そしてガンガン叩いて外しました

外径は同寸法でした

因みに工場に落ちていたS15のレースも同じサイズでした。

きっとこういう部品って同じ工場で作っているんだろうね
でもね・・・やっぱり違いました!

厚みが全然違うよね?

知り合いのお店ではそのまま入替えないで使っていたけど大丈夫だったのかなぁ?

ベアリングとレースは使用する事で摩耗し、それぞれにアタリみたいのが出来るので、再利用の場合は必ずセットで使います
でも本当は新品を使うのがベストだよ
正式名称
ディファレンシャル ドライブピニオン ベアリングスペーサー

なんとも長い名前だ・・・

これは大小ベアリングとシャフトを組み込む際に、ナットを締めこむ事で変形し、ベアリング間のクリアランスを一定に保つ為の部品。

左が新品で、潰れていないから若干長さが長いの分るかな?
これが今回組み上げる部品一式です

ピンクのペイントしてある部品が、部品取りから外した部品です。

真ん中のカラーは新品にあえてペイントしておきました
先ほどのレースを大変な思いをしながら圧入し、上の部品を組み上げます

一度仮組して、ベアリングスペーサーが潰れたら、オイルシールを組み付ける為にフランジを外します

あっ・・・組み込みの図を撮るのを忘れてました・・・

そして再度フランジを組み付けます
無事に組み込みが終了した、ドライブピニオン。
前後・左右にガタもなく、異音や引っ掛かりもありません。

本当はベアリングとレースも新品にするのが理想ですが、現状でも使用可能でしたので再利用しました。

この際、必ずベアリングとレースはセットで使うようにします。
ベアリングの摩耗具合がそれぞれ違うからです
リングギアとの接合面に付着したオイルやほこり等を綺麗に取り除きます

ブレーキクリーナーで脱脂した後、エアガンで吹き飛ばします

僅か0,01mm単位で振れを確認する訳ですので、僅かなホコリもあってはなりません!

ここ意外と大事な所です
リングギアボルトは新品に交換です

このボルトは本当にこの車に使うの?って位細く、ネジピッチが細かいです
 心配ですのでせめて新しい物にしないと・・・

ちなみに強く締めると伸びたり強度が落ちるので、この車は絶対交換しておいた方が無難です

そして強力ネジロックを多めに使用します
リングギアは熱湯で熱しないと、きつくてデフに組み込みが出来ません

充分熱くなったら取り出して、冷えないうちに組み込みます

こうしておくと、付着した油汚れも落ちてくれます
先ほどの新品ボルトにロック剤を塗って締め込みです
 基準は9,8キロですが、当店ではもう少し強めに締めています
 
ボルトの伸びないギリチョンで締めてます

以前、ボルトを再利用して基準値で組んだら、緩んでしまった事があるからです。
やはりロックプレートを組み込める形状にしてもらいたいですね・・・
デフキャリア側のちょうどシムが入る部分に傷がありました

無理やりシムを打ち込んだのでしょうか?

バリがあると測定値がズレるので、やすりで落とし、軽くペーパーをあてます
ダイヤルゲージを使用してリングギアのバックラッシュ調整&確認を行います
ギアの4箇所90度間隔で行います

何故4箇所かと言うと、どんなに精巧に作られた物でも、ほんの僅かなズレがあるからです

基準は0,1~0,15mm。
0,1 ・ 0,11 ・ 0,1 ・ 0,14
まぁまぁですね♪ シムを逆にしたら最少で0,04だったのでここにしました
光明丹です。

この粉末をギアオイルと混ぜて、リングギアの歯あたりを確認します

抹茶のような感じです

混ぜ合わせたオイルを先ほどの4ヶ所付近の歯に均一に塗ります

そして進行方向にギアを押し回して歯当たりを確認します
先ほどと同じように4箇所で確認です

歯あたりは全て良好でした!

バックラッシュを余り少なめに設定すると、過熱した際にクリアランスが減少して、焼きついたりウナリ音が出やすいので、あえて基準値にしておきました

まぁ、いつもオメガの高くて硬いオイル入れているのでここで十分でしょう
バックラッシュ、歯あたり、各部の締め付けの確認が終了したら、カバーの取付けです

きっちり脱脂して、液状ガスケットを塗ります。

オイル漏れが起きないように注意します

サイドシールを取付けます

その際、シャフトと当たる、くぼみ部分に耐熱性に優れたグリスを均一に塗っておきます

これをやらないと早い時期にオイル漏れを起こします

ここで僅かに漏れてくるオイルをせき止めておく効果があります

サイドフランジを左右間違えないようにして、奥まで叩きこみます

両側ともきちんと入ればOKです
付属の専用オイルを入れます
本来なら車体に装着した状態で規定量を入れますが、慣らしもあるので、多少多めに入れておきます

しかも入れるの楽チンだし♪

ハードに走る方は絶対多目がいいですよ。ヤカンの水も少量だとアッと言う間に沸騰しちゃうでしょ・・・

でも噴出しちゃうからその対策もしないとね! さぁ!準備は整ったぞ!
さぁ!キャリア側は終わったので、残るはメンバーブッシュの交換です

さすがにこれだけの為にメンバーを降ろす訳にはいかないので、降ろさずに交換です

とにかくカンカン叩いて抜きます

そして同じくカンカン叩いて入れます

結構っていうか、かなり大変だよ・・・
綺麗に交換できたブッシュです

TRDとかの強化品でも良かったのですが、今回は予算の都合で純正。

でもホント、こういう機会にやらないとなかなか出来ないもんね
後はキャリアを載せて、各部を取付ければ終了♪

一応リフトアップさせたまま4速あたりで空転させて、異音等のチェックもします。 聴診器みたいなので聞きます
納車後の様子です

お兄ちゃんが、物凄く喜んでくれていました! 
とにかく加速が全然良い!

そしてエンブレも良く効く!

そしてバッチリとデフが効きます!

試乗した時同乗しましたが、助手席の私でも加速の違いにビックリしました!
4,1ファイナル。 きっと流行るな♪