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今回はFD3SのOクンです
事故修理で入庫した時に乗って解ったんですが、このFD、ツインターボに切り替わらず、0,5Kしか掛かりません
Oクンに確認したところ、買った当初からこの状態だったので、これが普通だと思っていたらしい
イエイエ・・・
こんなにFD遅くないですから |
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そんな訳で修理する事になりました
FDにはシーケンシャルツインターボという超複雑だけど素晴らしい機構が備わっています
普通のツインターボだと立ち上がり加速が悪くなってしまいがちですが、これは低速時は一つのタービンのみを勢い良く回して、速度と回転が高まってきたら二つめのタービンを回すという仕組みです
スープラとレガシィにも採用されてたよ |
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ここはエキマニに付いている排気の流れを変えるバルブです
このアクチュエーターがセカンダリー領域に入ると→方向へロッドを引っぱります
ここはエンジン始動時に一度反対側に伸びて、その後→方向へ引かれ、そして再び伸びて留まります
この車はその動きが殆んどなかったんです |
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更に社外ブーストメーター用のホースは弾力を完全に失い、御覧の様にポキッと折れてしまいました
FDのシーケンシャルコントロールにはたくさんのソレノイドバルブを必要とし、そのバルブにはたくさんのゴムホースが使われております
おそらくそのホースが硬くなってエアを吸い込んでいてキチンとコントロール出来ていないと思います |
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オルタネーターすぐ後ろにあるタンクに付いているゴムホースには緑色のチェックバルブが付いております
チェックバルブというのは一方方向にしか流れない管の事です
ここが割れていたり、チェックバルブ機構が死んでいたりしても切り替わりが上手くいかない場合があります
案の定、外そうとしたらパキッと簡単に分解してしまいました |
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この症状を直すのにはサージタンクを外さないと出来ません
スロットルワイヤーやインタークーラーへ繋がるパイピングなどをバンバン外して、この様にサージタンクを外します
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外れるとこんな感じにバルブユニットが見えます
見ただけだと別に外れている様子は見えませんが、きっとこの中のどこかに問題点があるはずです
これでも前期から比べればだいぶスッキリしているんですよ |
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ホースは純正を取り寄せたら大変なので、市販のシリコンホースを使用します
FDの4型以降からソレノイドが集中ユニットになっていて配管が簡素化されていますが、それでも約4m位は使用します
シリコンだと熱の影響を受け難く、ホースが硬くなる事も少ないです |
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純正はこんな感じに既に曲がっているホースを使っています
外したホースはプラスチックの様に硬くなっていて、再度繋いでもユルユルです |
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このユニット全てがシーケンシャルをコントロールしている訳ではありません
プレッシャーレギュレーターや、スロットルバルブをコントロールしているのもあります
カプラーはそれぞれ解りやすい様に色によって分けられております
まぁ、カプラーに繋がる配線が断線なんかしてたらかなり面倒な事になるけどね |
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外したユニットです
これをこれから全てばらして、エア漏れのチェックとソレノイドバルブのチェックを行います
ちなみに新品で買うと3万以上するものです |
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因みにここはオイルジェットに繋がるホースです
FCまではここに正圧(ブースト圧)が掛かるようになっておりましたが、FDからは圧が掛からないようになっております
オイルジェットに圧を掛けて、ブーストが掛かってもオイルがハウジング内に噴射されるように圧を掛けていたのです
因みにピンクの矢印はタービンの吸い口に繋がっております |
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さてここからが大変です
まずホースに口で圧を掛けてみます
いくら顔を真っ赤にしても圧が漏れない所もあれば、シューシューいって漏れている所も多々あります
この時点で大体の原因は解ってきました |
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ユニットを壊さないようにばらすと、こんな感じに分解出来ます
ソレノイドのホース繋ぎ口は→の所に繋がっているのですが、この中で半分近くがユルユル状態です
繋がる所に付くゴムの部品を1台分発注していたのですが、全ての部品が揃うのに何日も時間が掛かるのいうので、本当にやばそうな所のみ新品にしました |
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更にソレノイドにバッテリー電源を与え、正常にカチッと音がする事を確認します
もちろんその時に通気性などもチェックです
カチッと音がして通気するのですが、なんかつまり気味だった二つのソレノイドも交換しました
チェックバルブも良く壊れるので同時に2個共交換します |
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ゴムジョイントが全て揃えば必要なかったのですが、揃わなかったので、ホースジョイント部の気密性をアップさせる為にシールテープを巻いて対処しました
これは効果高そうで、キッチリ気密出来ていました♪
この後元通り組んで、顔を真っ赤にさせてエア漏れをチェックしましたが、今度はバッチリ!漏れていません♪ |
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最後に元通り組み上げて走行チェックです
見事リアがテールスライドする位速くなりました♪
立ち上がりも速く、本来のFDの性能に戻りました
0.8K位になりましたよ
これをやってもダメな場合は断線のチェックやプレッシャー&バキュームチャンバーの割れなども考えられますよ |