|
納車して数日後、Gちゃんからお電話がきました
矢野さーん! ガソリンが垂れてるんですけど・・・
あー・・・オーバーフローね
軽トラで引き取りに行き、早速バラシはじめます |
|
納車時はOKだったんだけど、しばらく乗ってから漏れ始めたから、フロートの固着かな?
フロートバルブがダメならこないだの時点で漏れているはずだし
あっ・・・
フロートチャンバーが左右付け間違えているぞ・・・ |
|
まぁ、おそらく前のオーナーか、出品店さんが整備した時に組み間違えたのでしょうね?
オーバーフローとは関係ないけどね
見た所それ程外見は汚くないし
とりあえずバラして徹底的に清掃してみましょう |
|
キャブには冷却水を回して霧化特性を向上させる為にホースが繋がっています
LLCがこぼれないようにボルトを突っこんで抑えておきます
奥のキャブレターのジョイントのゴム部は亀裂もなく、柔軟性もあり良好でした
リードバルブも綺麗で問題無さそうです |
|
何となく原因が分りました
フロートが少し歪んでます
フロート固定用のシャフトもやたら硬くて抜き難かったし
多分フロートが動いた時に変な位置で固定されちゃったんでしょうね?
このような時はキャブボディを軽くコンコンと叩けば直ってしまう時もあります |
|
歪みを修正して、シャフトもスムーズに入るように調整しました。
後ほど確認しますが、油面の調整も同時にやりました
う~ん 仕事とはいえ、本当に若い頃に戻ったみたいで凄く楽しいです♪
昔は毎日のように学校から帰るといじくってましたからねぇ |
|
フロートパッキンはかなり硬くなってましたが、なんとか再利用できるレベルでした
フロートの底には沈殿物が付着してましたが、それ程酷くなかったです
チャンバー左端のパワージェット用通路が少し詰まっていたんで、エアガンとパーツクリーナーで綺麗にしておきました |
|
素人がやったであろうレベルの掃除を予想させてくれます
メインジェットは綺麗でもメインノズルは汚いままでした
始動性に大きく関わるパイロットジェットも結構汚れていました
エアジェットなどはほぼ問題なしでした |
|
沈殿物を溶かすためにフォーム状のクリーナーを吹き付けてしばらく放置しておきます
同時にジェットも入れておけば綺麗な色に戻ります♪
昔はこんなの高くて買えなくて、歯ブラシにガソリンつけてゴシゴシ擦って落としていましたよ
|
|
キャブボディ自体はガソリンを使いながらブラッシングして綺麗にし、その後これでもかって程、エアガンで汚れを吹き飛ばしました
綺麗になったボディにジェット類を付けて、オーバーフローの根源のフロートバルブのシートも交換です。
そして再度フロートの油面の確認をします
新品パッキンも用意しておきました
|
|
綺麗になったキャブを装着する前に、左右の同調をとります
スロットルバルブの位置をゲージを使ってピッタリ合わせます
その調整が終わったら全開時のバルブ開度の確認を行ないます
全開時のバルブ開度を確認する為の窓(→の所ね)を覗き込んで、左右が一緒になることを確認します |
|
最後の調整です
長年使っているとどうしてもワイヤーの伸びが出てきます
スロットルを開けた時に、実際にスロットルバルブが動き始めるタイミングには微妙なズレが生じます
その微妙な調整をここのワイヤー調整部で行ないます
指先に全神経を集中させて調整します |
|
せっかく綺麗にしたのでガソリンホースに後着けのフィルターをセットしました
そして最後にプラグを新品に交換です
そして始動です!
軽~いキックでパランパランッ♪
2ストらしい軽い吹け上がりで好調です
やっぱりメンテナンスしないとだめですね。後は乗っていけば調子が上がってくると思いますので、しばらくしたら再セッティングした方がいいですね |