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IS350 LSD&車高調取り付け


今回はちょっといつもと違う車です

レクサスのIS350です

今回はなんとLSDの装着と車高調の交換になります

オーナーさんはサーキット走行もしていて、現在の車高調やLSD無しではとても走れたもんじゃないと言う事で、今回の作業をする事に
そしてチョイスしたのはエンドレス製のZEALファンクションXプラスです

全長調整式で (ここが最初ですよ!)、30段の調整機能をもち、ハードユースまで対応できる優れものです

本当はサーキットだけを考慮したら、ハードタイプのバネレートでも良かったのですが、あえて今回はソフトレートをチョイスしました
ちなみにここのブッシュは対策品。

リアの下部の取り付け部です

この手の形状は何故かブッシュが抜けてきてしまうらしいです

特にウレタンブッシュの物はちぎれてしまうらしいです

なので通常のゴムブッシュタイプに戻しているんですよ
この様に寸法図を参考にセットアップします

一応、ほとんどのメーカーは寸法図通りに組んでありますが、やはり微妙にズレがあります

お客様の希望で、メーカー基準値よりも15mm位高い位置でセットしてくれとの要望があり、計算してその数値になるように合わせます
一度ブラケットを取り外し、ミリ単位で数値を合わせていきます

そしてスプリングシート側のズレなどもキチンと調整して、左右ピッタリの所に合わせます

こういう作業が大事なんですよ
外した今までの車高調です

結構有名な所の商品ですが、装着して僅か数ヶ月で、約2センチ近くもバネがヘタってしまったらしいです

減衰力もとてもサーキットでは使えるようなモノではないらしく、オーナー的にはあまり合わなかったらしいです

まぁ、普通の使い方じゃ問題ないんだろうけどね
こないだやったお兄ちゃんのブリットとかと同じ構造ですね!

フロントは作業は簡単ですね

装着するLSDです

クスコのハイブリッドデフです

ちなみに193Aって品番です

40ソアラとか16アリスト後期とかの品番です

専用オイルは別売です
事前にオーナーさんから頂いた資料で調べておきましたが、この車おそらくFR車の中では1・2を争うくらい作業が大変なくるまです

デフマウントのヘックスボルトが、かなり上に付いていて、サスペンションメンバーを降ろさないと作業出来ません

さらにドライブシャフトは直接デフに刺さっていて、サイドフランジがありません。

アームも全部連結部を外さないとダメでした・・・
シルビアとかならこんな作業は楽勝ですが、本当に大変です

FD3Sも同じようにバラバラにして、パワープラントフレームまで外しますが、それよりももっと大変です・・・

こんな感じでやっとボルトが抜けます
インパクトがやっと入りました

インパクト使う使わないじゃなくて、本当に工具が入りません

さらにプロペラシャフトの連結部もちょっと特殊形状でした

あちこちにジャッキをかけてやるので、降ろす時の体勢が大変でした
そしてやっとこさ降りたデフです

サイドシールの大きさが普通の倍くらいデカイです

ISやっているお店っていつもこんな思いしてやっているんですね・・・

大変だ
カバーを外しました!

事前に調べていたので驚きはしませんでしたが、何も知らずに開けたらほとんどの方は驚く事でしょう!

ベアリングキャップが無い・・・

分ります?

普通は太くて10センチ位のボルトが付いていて、デフを固定しているでしょ?
そうなんです・・・
この車、デフの固定方法がちょっと違うんです

このディファレンシャルサイドギアシャフトスナップリングっていうやたら長い名称のリングで固定されているんです

つまり、ケースの外側からベアリングレースを入れて、このリングで固定しているんです
じゃあ、どうやってバックラッシュ調整するの?って思いますよね?

賢い方ならお解りになると思いますが、そうです。このリングがシムの役目を兼ねているんです

約厚みは4mmはあります
もちろん左右厚みは違いますのでキチンと識別しておきます

このリング、3人がかりでやらないと外れてくれません
SSTなんて無いし、近くのアストロに行っても良さそうな工具見当たらないので、結局プライヤーを使いました。

プライヤーをリングの穴に差し込み、プライヤーの先端近くをバイスグリップで挟みロックします。
僅かに出来た溝とリングの隙間にマイナスドライバーを3本くらい突っこんで、ナントかリングを浮かせました

そして格闘すること約40分、やっと1個目が外れました・・・
リングを左右共に外します

そして中のデフを左右に振ると、この様にベアリングレースがポロリと外れます

やけにぶ厚くて重いレースです

レースはベアリングとセットなので再利用は決してありません

しかし一応何かの為に使うかもしれないので取っておきます
この様に中で角度を調整しながら抜き取ります

抜くとき大変って事は、入れるときは絶対にベアリングを傷める訳にはいかないから、きっと大変なんだろうなぁ・・・

さぁ、もうすぐ外れます
取れました

ここまで長かったなぁ・・・

1時位から始めて、もう5時過ぎですよ

ここまで4時間以上かよ!

シルビア・ツアラーVじゃもうオイル入れてチェックしている頃じゃない?

つづく・・・