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Z31 錆び錆びLLC交換


今回はちょっと珍しい車です

平成1年のPZ31フェアレディZです

山中湖近くにお住まいのお客様の依頼で引き取りに行ってきました

何の依頼かというと、LLCの漏れが原因でオーバーヒートしそうになったとか

前のオーナーから譲り受けた時には整備済との事ですが、はたして???
ラジエターキャップを空けたら錆びが凄い凄い!

試しに水を入れてみたら、セルモーターの上辺りのインマニから大量に水が出てくるではないですか・・・

この状態で数日間、近距離ですが乗っていたらしい・・・

これは大手術になりそうだぁ
ラジエターホースを握るとバリバリ音がします

エンジン内に発生した錆が、ホースにへばりついているのです

さすがにここまで酷いのは見た事がありませんでした
そのホースからボロボロと剥がれてくる錆びたち・・・

軽く2~3回握っただけでこの量です

っていうかこのエンジンだめじゃない?
水の回っているゴムホースはほとんど交換しました

しかし金属のパイプはそのまま・・・

色々調べるとパイプを交換するにはインマニも全て外さないと不可能らしい

オーナーさんの予算の都合もあるので今回は最低限の交換で・・・と言う事に

因みにエンジンは初期型RB20DET。

やっぱり鉄のブロックのエンジンは車検毎にLLCを交換しないとだめですよ

最近のアルミブロックエンジンだって、ホースのジョイント部のニップルとかから錆が回って、まっ茶色になった車を見た事ありますからね・・・

最近はやりの格安車検だと、とりあえず通ればいいから・・・っていう人多いからね。気をつけてくださいよ
ホース類を交換して水を入れてチェックしたら、やっぱり漏れていました。

しかもウォーターポンプから・・・

結局ここまでやるのかいっ!

タイベル交換作業と一緒じゃん
外したポンプ・・・

汚いですねぇ

でもポンプは交換できるけど、エンジン内部は完全にばらさないと洗浄できないしねぇ
ブロック側はこんな感じ・・・

それにしても汚いですね

奥に見えるのはサーモスタットです

周りに付着した汚れを見ても、かなり漏れていた痕が伺えます
取り付け面をオイルストーンで均して、オイルポンプ周りも汚れをとって綺麗にします

水をガンガン流して内部も洗浄します
新品ポンプを取り付けして、元通りにベルト類を着けて大きな作業は終了です

でも心残りなのがヒーターホースを外さずに作業を行なったという事です

何故ならばヒーターホースを外したら、ホースのジョイント部がもげて大変な事になりかねないからです

さて、ここからが大変なんです

まずは水を入れて内部の洗浄です

ヒーター全開にしてエンジン回転を高めにセットして水を循環させます

するとさっきまで綺麗だった水が、茶色っぽく変色してきました

ヒーターが働き出した頃、ゴボゴボ音を鳴らしながら、汚い色にみるみる変色していきました

今まで数多くの車両を見てきましたが、ここまで酷いのは見た事がありません・・・

いったんエンジンを止め、水を排出してから綺麗な水を入れる事に。
そして入替えた水がこれです・・・

どうしようもありません・・・

茶色っていうかココアみたいな色です

そしてまた水を入替えて・・・って言うのを何度も何度も繰り返します

何回やったんでしょうか?

最後には綺麗な色になってきたのでそこで洗浄は終了です
LLCを入れて徹底的にエア抜きをします

LLCには防錆効果と不凍効果があります

今回、一度納車しますが、出来れば半年以内にもう一度洗浄と交換をして何とか綺麗さを保っていただきたいです

でも本当はパイプとかも交換した方がいいです
格安車検でも構いませんので、LLCだけは交換してください!

あと、前のオーナーは女性だったから程度が良いんだ♪ なんて言っている人を良く見かけますが、大きな間違いです・・・
失礼かもしれないけど、女性の方って車に詳しくないでよ? ガソリン入れておけば走るのが当たり前と考えている方が圧倒的に多いんですからね!

男性の方が詳しかったりこだわっているでしょ?
因みにこのZも女性オーナー車でした