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車高調の異音修理


今回はH君の180の修理をご紹介します

数年前に購入して頂いた車高調から異音がするとの事で、修理依頼が入りました

症状はステアリングを左右に切ると、
ゴキッゴキンッと凄い音がして引っ掛かるような感じがするとの事でした
原因はすぐに解りました
車高調のアッパーマウントのピロボールベアリングの摩耗によるガタツキ・焼き付きが原因です

シルビア・インプレッサ・エルグランドなどのストラット式サスペンションはアッパーマウントのベアリングを中心してステアリング操作をします

FD3Sやスカイライン、オデッセイなどはこの様な構造ではないので、こういうトラブルはありません
ここを中心にクルクル回ります

では何故ガキッという音がするのかというと、ここのボールが回ることが出来ない上に、下のナックルは左右に切れようとしている訳です

スプリング下の金色のシートから下側が無理やり回り、スプリングから上側は固定されたままになっているからです。
つまりスプリングとシートのこすれる音だったのです
本当はこのスプリングやアッパーシートも一緒に回るのですが、ベアリングの固着の為に回れなくて異音が出てしまうのです

先日もエルグランドのお客様が同じようにうったえて来て新品の物に交換して無事に直りました

ボールの交換はアッパーのみ外せば出来るのでピロナットを外してショックを下に下げます
これがピロボールです

ここがクルクル回ったり、色々な角度に動きます

キャンバーの調整が出来るのも、この部品のおかげです
アッパーマウントを車体から外したら、分解します

ネジがしっかりと締まっていたり、錆びていて硬い場合は慎重に作業を行ないます

ピロボールはこのビスを外すと取り出すことが出来ます
結構クリアランスきちきちで入っている場合がありますので、潤滑剤などをスプレーしておくとスンナリ外れます

大きなガタはありませんでした

ガタガタの物だとこの様な状態でも中のボールがグリグリ動いちゃうんです

ガタは無いけど逆に動かないのかな?

何よりこの様な場合は新品交換が1番です
プレートをきれいに清掃して、ネジ穴部にはモリブデン系のスプレーを、防錆&作業性向上の為にしておきます

そして元通りに組み立てます

これを左右共にやっておきます
最後に逆の手順でショックを組み立てます

やはりネジ部にはスプレーをしておきます

そしてアライメント調整を行なって作業は終わりです

見事に異音は無くなり、スムーズなステアリング操作も可能になりました♪